と周りの大人に言うと、決まってこんな反応をされる。
どんなことを言っても、「若い」と言うキーワードが必ず入ってくる。
ただこれは今に始まった話ではない。
小さいころからそう言われて続けて育った。
中学のころもそうだ。
高校のころもそう。
そして大学に入った今も。
「若いね」って大人から言われると、ずっと若いままなんだと勘違いしてしまう。
ただ現実は違う。ぼくらはいつまでも若者ではいられない。
たまにこんなことを言っている人がいる。
その人の顔を見ると、もれなくおばさんだ。しかもそこそこヘビーな感じの。
それに対するぼくらの反応はちょっと突き放すか、寄り添ってあげるかの二択だろう。
しかし、ぼくはその反応が必ずしも正しいとは思えない。
なぜなら、当の本人は大真面目で言ってるのかもしれないから。
彼女らは「自分は永遠の18歳だ」と本気で思い込んでいるのかもしれない。
そう思われるのも当然のことだと思う。
しかし、どうも他人事には思えない自分がいる。
ぼくは今年の6月に、21歳の誕生日を迎えた。卍
ありがたいことに、沢山の人からプレゼントやメッセージをもらった。
しかしそれから4ヶ月近くが経った今。21歳になった実感はほとんどない。
もっと言えば、成人になった実感すら薄い。
20歳になると、お酒が飲めるようになる。タバコが吸えるようになる。
外を歩けば、顔を赤らめて楽しそうにしている大人がいた。
家に帰れば、タバコの煙をぷかぷかと吹かす父親がいた。
そんな大人たちは、小さいころのぼくには遠い存在でしかなかった。
周りからは理解されないかもしれないが、当時は本気でそう思っていた。
しかし今は違う。あれほど遠い存在だと思っていた大人になった。
いや、なってしまったと言うのが正しいかもしれない。それほど信じられない。
結局ずっと若いままでいられる訳が無い。
そのうちおじさんになるし、おじいさんになる。
ただどうせ年をとるなら、カッコ良く年をとりたい。
もしも孫ができたらこう言って欲しい。
そう決めたらうかうかしている時間はない。やるべきことをやるしかない。
いつまでも若者ではいられないのだから。