大してやりたくもないことに時間を取られていく毎日。
もはや「時間がない」が口癖になっている人も少なくありません。
そう思うのは当然で、ぼくら現代人にとって共通の感覚ですから。
しかしそんな当たり前の感覚に、待ったをかける一冊があります。
メンタリストのDaiGoさんの著書「週40時間の自由をつくる 超時間術」です。
この本では「日本人の労働時間は年々減り続けており、物理的な時間がないというのはウソ」ということを明らかにして、それに対するアプローチを詳しく紹介されています。
以前に「時間がないからできない、はありえない」という旨の記事を書きました。
個人的にはこの本を読んで、「時間」に対する考え方がより深くなった気がして良かったです。
それではさっそく、おもしろいと思った箇所をまとめてみます!
Contents
時間にまつわる3つの勘違い
物理的な時間がない
ポーランドのワルシャワ大学が行なった研究によれば、「忙しい」と口に出すたびに、あなたの意識は未来や過去に向かい、そのせいで目の前の本当にやるべきことに集中できなくなるとのことです。
こうなると予定した作業はどんどん遅れてしまい、本当は余っていたはずの時間が無意味に浪費されるわけです。
口ではこう言っていても頭の中はその日の夕飯のことを考えていたり、手元ではスマホでどうでもいいゴシップ記事を読んだり。
「今」やるべきことにフォーカスできていないことは良くありますよね。
そこで、ワルシャワ大学の研究チームは、「忙しい」の代わりに「活動的だ」や「活発的だ」などの言葉を使うように提案しています。とてもシンプルなテクニックですが、学生を対象にしたある実験でも、「忙しい」を使うのをやめた被験者は、3ヶ月後の成績が大きくアップしたそうです。
「言霊」という言葉もある通り、ポジティブな発言をすれば周りもポジティブになるし、ネガティブな発言をすれば周りもネガティブになるんですよね。不思議ですが。
やるべきことが多すぎる
なにか大きな成果を出すためには、目的に向かって行動を絞り込む必要があります。「やるべきことが多すぎる」と弱音を吐いている時点で、本当に必要なことを選択できていない証拠なのです。
と嘆いている人は多く見かけます。
ただそのように弱音を吐いている時点で、自らの無能さを外部にアピールしているのと変わらないらしいですね…。
やるべきことが多いほど生産性は下がり、大きな成果を出すためには行動を絞り込む必要があるから。
「やるべきことが多い=生産性が低い」という事実は、心理学の世界では1950年代からハッキリしていた事実なんだとか。心理学すげぇ。
作業が多いのは本当の生産性ではなく、必要な行動だけに時間を使ったときにだけあなたは遠くに行ける、というわけです。
(中略)
いくらタスク管理を工夫しようが、新しいスケジューリングのテクニックを導入しようが、生産性の伸び率はたかが知れています。ひとつひとつの作業スピードを細かく上げたところで、周囲に飛び出た矢印の長さが、それぞれ少しずつ長くなるだけだからです。
「エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする」にもこれと同じような図がありましたけど、それほど少数に絞ることは重要だということですね。
まだこの本を読んでない人は、絶対に読むべきです。名著中の名著です。
忙しい人は仕事ができる
ある研究で男女7500人にアンケートを行って「いつもどれくらい忙しくしているのか」を調べた上で、認知テストの結果と比べると次のような事実が分かったそう。
- 週の労働時間が30時間を超えたところから、認知機能にマイナスの影響が出始める
- 週の労働時間が60時間より多いと、普段はまったく働いていない人と同じぐらい認知機能が下がる
さらに労働時間と生産性に関する近年の研究でも、似たような数字が報告されたそう。
- 週に35時間ずつ働く人は生産性が安定している
- 週に60時間を超えて働く人は2週目から生産性が落ちていく
要するに生産性を下げずにコスパ良く働くためには、ただただ忙しくするのではなく、無理のない範囲で取り組むことが必要ってことですね。
「忙しそうに振る舞う人」がどこに行っても見かけるのは、それが自己アピールの手段として優れているからに他ならないですよね。
この本には、この事実を確かめたハーバード大学による実験が書かれていました。
研究チームは、被験者に対して架空のフェイスブックアカウントをいくつも見せて、どの人物がもっとも有能だと思うかを調べました。
すると、多くの被験者は、趣味や日常の出来事の話題が多いアカウントよりも、仕事に関する書き込みが多いほうを「有能で地位も高そうだ」と判断したそうです。
これこそまさに「錯覚資産」ですよね。
普段から意識高そうな発言をしている人は、中身がどうであれ賢そうに見えてしまうもの。
きっと忙しいアピールをする人は、それが分かっているから続けているんですよ。
さらに、もうひとつ問題なのが、大多数の人が「働くほど成果がでる!」といった思い込みを持っているところです。
あくまでも、仕事の量をこなすのは結果を出すための手段。
ただ闇雲に自らのタスクを増やしていったところで、シンドさの割に結果がついてこない。
つまりは、手段が目的化しちゃってるやつですね。
つまり忙しい人は、「長く働いたせいで多少は作業効率が落ちているだろうが、それでも平均よりは上だろう」と思っているということ。
ただ研究によって本当の生産性を測ってみると、全然ダメダメだったらしいですね。
忙しい人ほど有能なのはウソで、やることが多い人ほど生産性が低く、そして何よりも、実はみんな自分が思うよりも自由な時間を持っています。それが真実なのです。
(中略)
結論から言えば、あなたの時間不足は「錯覚」です。
本当はやりたいことをやるだけの時間があるし、実際には毎日の作業をこなすだけの能力も持っているのに、あたかも物理的な時間が足りないかのように思い込んでいるだけなのです。時間の感覚が狂っていると言ってもいいでしょう。
この本に書いてある通り、人間にこのような性質が備わっている限りは、「忙しいアピール」がこの世から消えることはないと思います。
ただこの事実を知ってしまったあなたはそれを尻目に、時間に縛られない自由な生活を送ってしまいましょう。
時間は自然にできるものでなく、自分でつくるもの
「週40時間の自由をつくる 超時間術」を始めに手に取ったときは、「寝る時間は8時間にしよう」などといったことが書いてあるテクニック本だと思っていました。
ただ実際に読み終えた後は小手先の時間術に満足せずに、もっと根本的な「どうして時間が足りないのか」を解き明かしていく素晴らしい本だなと実感。
- 時間がなくて困っている人
- 自分を甘やかしてしまう人
- やりたいことにもっと時間を使いたい人
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